近年では旅行など外出の機会は制限されているものの、家族の一員である大切なペットを一緒に連れてけない場合などにペットホテルを利用される飼い主様が増加しています。
それに伴い、動物が大好きで、動物関係のお仕事を探されたり、おもいきって独立、ペットサービスを開業する方も多く見受けられます。
そこで今回は、ペットサービスでも人気の高いペットホテルを開業するために必要な準備や段取りをご案内いたします。
ペットホテル開業事前準備と資金調達
ペットホテル開業のための資格
まず、ペットホテルを開業するには、動物取扱業の登録が必要です。登録せずに営業を行うと20万以下のの罰金という罰則があります。
動物取扱業の登録に必要な書類は、
「動物取扱業登録書」
「飼養施設の平面図」
「事業所付近の見取り図」などがあります。
申請手続きは、開業場所を管轄する「都道府県」「政令市」の動物愛護管理行政担当部となりますので、詳細はお問合せください。
動物取扱業登録にあたり、動物取扱責任者の要件は、
「動物取扱業として申請を行う業種の実務経験が半年以上ある」
「所定の専門学校等で1年以上学習している」
「所定の資格を取得している」などがあります。
ペットホテルを開業するには、動物取扱業の登録と動物取扱責任者以外に特別な資格はいりませんが、お客様の大切なペットをお預かりするので、ペットシッターやトレーナなどの資格も持っていた方が良いです。
経営目線で単価を上げる方法として、オプションを用意しておくことも戦略上必要なことです。
近年ではトリミング施設を併設したりと様々なペットホテルが多くあるのでトリマーの資格などもあると良いでしょう。
また、大切な命をあずかるため、万が一に備えて、小動物看護士の資格と実務経験があると応急処置などに対応できるため、他のペットホテルとの差別化ができますし、飼い主様が安心して預けていただけます。
もしくは、提携できる動物病院を探しておきましょう。
お預かり中にペットが異変が起こったらすぐに対応してもらうためです。
資格が十分であっても、実務経験がないと運営初期にトラブルが発生して十分な対応ができないことを防ぐため、できるだけペットホテル業界での経験を持っている方が良いです。
ペットホテル開業の事業計画書作成
ペットホテルに限らず、どの業種でも事業計画書を作成することは重要です。
すべての開業資金を自己資金から捻出できれば、それほどではありませんが、融資などに頼る場合は、必ず金融機関から提出を求められます。
また、市場調査、コンセプト企画なども事前準備として考えておいて損はありません。具体的な内容をまとめていくと、開業準備が整っていきます。
ペットホテル開業のための資金
ペットホテル開業には、ある程度の開業資金が必要です。
ペットホテルの規模にもよりますが、ペットホテル開業にかかる一般的な費用は800万円~1,000万円程度は必要とされています。
自宅の一部を開業場所にすることができれば、その分は開業資金を抑えることができます。
ペットホテル開業時の自己資金
自己資金は最低でも100万円~200万円は準備した方が良いでしょう。
自己資金が全くないと売り上げが万が一ない時期はどう生活していくかなどの問題が出てきてしまうので、しっかり資金は準備しておいたほうが良いでしょう。
ペットホテル開業場所の選定
ペットホテルを開業する周辺環境の確認も大事な仕事です。
衛星面等ご近所への配慮が必要ですし、鳴き声や匂いなどで近隣トラブルになることもあります。
施設側で対策できる事は十分に対策し、お客様にはルールを守って頂くために、あらかじめ伝えられる様にしておくことが大切です。
信用第一ですので、トラブルによる信頼失墜で、お客様が来ない状況は作らないようにこころがけましょう。
お客様には、ペットの予防接種などを必ず済ませてもらいましょう。
ペットホテル初期運営
経営者の人脈や今までの経験での繋がりのあるお客様など開業したあとに利用してもらえるお客様リストなど作成しておきましょう。
また、他の業種同様、クレームが発生する可能性もゼロではありません。想定されるクレームを準備しておき、誠心誠意しっかりと対応していくことが信頼回復の第一歩です。クレームはお客様からのご要望も含まれますので、蓄積することで運営改善方法につながる場合もあります。
ペットホテル開業時のそろえておくべき書類
運営を軌道に乗せるために、事前に準備しておく書類等があります。
など、お客様とのやりとりはスムーズに、トラブルを未然に防ぐための書類は最低限そろえておきましょう。
ペットホテル開業時の集客
ペットホテル開業時にどのように集客すれば良いかわからないことのほうが多いはずです。
今では、ホームページやSNSなどインターネット全般を使った集客方法が主流です。
ただし、インターネットですべて集客できるかといえば、必ずしもそうではありません。あくまでも方法のひとつにすぎません。
どの業種でも起業するということを考えれば、集客方法が確立されていない場合は、苦戦することが目に見えています。
ビジネスプラン策定時に、集客方法をある程度みこしてから開業することをおすすめします。
飼い主様の利便性、安心で安全、ペットの快適性を大切にし、自分に合ったペットホテルの開業を目指しましょう。